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カブ110のビッグスロットル化

カブ110のビッグスロットル
カブ110のインジェクション 口径の大きい物に変更します。
右がノーマルで19パイ。左が今回変更する23パイあります。
市販のパーツでカブ110用は売っていません。他の車種の流用加工します。
開口面積で1.46倍ありますからパワーアップが期待できそうです。
カブ110 スロットルボディー
ノーマルのスロットルボディーは、インジェクションノズルがボディーと一体化してありコンパクトに収まっています。 インジェクションは謎が多いのでノーマル状態で走行してデータを取ります。
ガムテープで付いているのがデータロガーのセンサーです。
テスト走行のフィーリングは、ランポートのマフラー、タケガワのハイカム仕様で結構速いです。
カブ110 スロットルボディー
インマニアタッチメントはワンオフで制作。
カブ110 スロットルボディー
こんな感じに収まりました。
エアクリーナーボックスは付かないので穴を開けます。
カブ110 スロットルボディー
前方からの雨風を防げれば問題はないでしょう。パワフィルよりは安心ですね。
ノーマルECUをリセットしてエンジン始動。
あっけなくエンジン掛かり安定しています。
インジェクションは素晴らしい。キャブだとこうはいきません。
走行テスト・・・明らかに速い ビッグスロットル化、成功です。

インジェクションについての考察
ホンダのバイクの場合のセンサーは5種類あります。
スロットル開度センサー
吸気温度センサー
吸気圧力センサー
油温センサー
O2センサー

それらの信号をECUで計算しインジェクターの噴射量を決定しています。
気温が暑かろうが寒かろうが一発で始動して、アイドリングまで安定します。
基本のマップがあって、エンジン温度、外気温が低い時は燃料を濃く アイドリングは一定の回転数をアイドルエアコントロールバルブが調整しているので、 これも条件が悪くても回転が安定します。

キャブの場合は、こうはいきませんね。
始動時はチョーク要りますし、暖気するまでは回転が安定しません。

なんでそういう事ができるかというとO2センサーの存在が大きいですね。
O2センサーは空気の量に対してベストな燃料の量を信号に変えてECUに送っています。
燃料が薄いと排気中に酸素が残ります。
その時O2センサーが働き。もっと燃料を濃くしてもいいよとEUCに伝えます。
ECUはその信号からインジエクターに燃料を増やすようコントロールします。
O2センサーは排気中に酸素が有るか無いか、 ギリギリのところを行ったり来たりしながらECUに信号を送るので、 どんなに状況が変化してもエンジンは調子良いという事になる訳です。

次にインジェクションコントローラーを付けた場合を考えます。
基本マップに対して燃料を濃くしたりするコントローラーですね。
ある回転数で燃料を濃くしたい場合、コントローラーのマップを変更したとします。
ところが、すぐにO2センサーが反応して燃料が濃いとECUに伝えます。
純正のECUは素早く基本マップ通り補正して、燃料を薄くする訳です。
ECUさん、真面目で頑張りやさんですね。
コントローラーで意識的に濃くしてもECUがノーマル状態に補正するのでノーマルと変わらないという事になります。
コントローラー付けても意味ないという事になります。

それではコントローラー作っている会社が面白くないので、O2センサーの信号を止めてしまおうと企みます。
O2センサーさえ無ければ自分の思うように燃料を濃くしたり薄くしたりできるからですね。
純正のECUの自動補正を止めてしまう作戦です。
そうする事によって思い通りに燃料のコントロールが出来る訳です。
しかしデメリットもあり、燃費が悪くなったり排気ガスが増えたりもします。
自動補正しない訳ですから、気温が違っても同じ噴射量です。
気温が暑い時は濃い状態。寒い時は薄い状態になります。
キャブ車に近くなります。
そんなデメリットもレースではその日に合わせてマップを作るわけですから問題ない、とも言えます。
基本的にフル加速を重視して5000回展ぐらいまで燃料を濃くするというセッテイングにします。
キャブでいう加速ポンプの役割をさせる訳ですね。
セッティングが合えば速くなるのも事実です。

コントローラーのメーカーも色々あってインジエクターに割り込ませるタイプ。
センサーとECUの間に割り込ませて擬似信号をECUに送りコントロールするタイプがあります。
前者は取付は簡単ですがO2センサーはそのままなので、 純正ECUの補正値を超えるまでマップを替えないといけなくて、エンジンの調子も悪く、まあアカンですね。
後者は金額も高くて取付が面倒だったりしますが、 レブリミットのコントロールするものまであり、セッテイングの自由度も高いです。

結局、最も良いのがノーマルのECUという気もします。
暑くても寒くても山に登っても、エンジンに最適な燃料を噴射する自動補正ですから。

ちなみに4輪車はもっと多くのセンサーがあり、より細かくコントロールしています。
最近の車は燃費が良いのはインジェクションのおかげですね。